定年世代の働き方の現状とネットビジネス
2.企業が定年世代に期待していること
2-1.高齢者雇用のメリットとは
1.今、定年世代の働き方はどうなっているの?
「アベノミクスで雇用が拡大」ニュースなどでたびたび耳にするように、日本の就業者数は連続して増え続けています。下記が55歳以上の有効求人倍率です。5年前と平成28年を比べてみて下さい。55~59歳は059~1.18倍へ、60~64歳は、0.56~1.11倍へ、65歳以上は0.62~1.15倍にアップしています。定年世代での雇用は、着実に増えているのです。
年齢階級別常用有効求人倍率2),3) | |||
(単位:倍) | |||
年齢 | 55~ | 60~ | 65歳 |
59歳 | 64歳 | 以上 | |
平成23年 | 0.59 | 0.56 | 0.62 |
(0.60) | (0.41) | (1.21) | |
平成24年 | 0.70 | 0.68 | 0.75 |
(0.76) | (0.52) | (1.16) | |
平成25年 | 0.83 | 0.80 | 0.86 |
(0.91) | (0.65) | (1.19) | |
平成26年 | 0.94 | 0.89 | 0.94 |
(1.04) | (0.75) | (1.10) | |
平成27年 | 1.05 | 0.99 | 1.03 |
(1.16) | (0.83) | (1.15) | |
平成28年 | 1.18 | 1.11 | 1.15 |
(1.28) | (0.93) | (1.20) | |
資料:厚生労働省職業安定局「職業安定業務統計」(各年10月) | |||
注:1)新規学卒者を除き、常用的パートタイムを含む。 | |||
2)「就職機会積み上げ方式」による年齢別有効求人倍率である。この方式は、個々の求人について、求人数を対象となる年齢階級の総月間有効求職者数で除して当該求人に係る求職者一人当たりの就職機会を算定し、全有効求人についてこの就職機会を足し上げることにより、年齢別有効求人倍率を算出する方法であり、さかのぼって集計されている。 | |||
3)平成12年以前及び( )内の数値については「求人数均等配分方式」 |
そして、高齢者はどんな雇用形態で働いているのでしょうか?正社員で働く人は、全体の4分の1です。アルバイトはというと、40%以上と最も多い雇用形態になっています。バイトは若者のものという考えは古く、少子化で若い世代が少ないのだから、できる仕事をできる形で続けるのが健康のため、社会のためにも理想的だといえるのかもしれません。
現在の仕事の雇用形態 | |||
年齢 | 55~ | 60~ | 65歳 |
59歳 | 64歳 | 以上 | |
正社員 | 23.3% | 25.5% | 19.1% |
パート・アルバイト | 42.8% | 39.6% | 49.6% |
嘱託 | 16.4% | 17.0% | 15.2% |
契約社員 | 11.4% | 10.9% | 12.3% |
派遣労働者 | 1.6% | 2.0% | 0.9% |
その他 | 3.4% | 3.7% | 2.8% |
参考)(独)労働政策研究・研修機構「60代の雇用・生活調査」平成26年
2.企業が定年世代に期待していること
シニア層の強みはなんといっても経験値です。営業畑の経験がお客様とのコミュニケーションに生かされたり、子育て経験が来店した親子連れのサポートになったり、物腰の柔らかさや人生経験からくる何気ない振る舞いが現場で大きな力になっています。
また、学校やイベントでスケジュールが変動しやすい学生に比べて、いて欲しい時に確実にいていくれることが評価に繋がっています。
2-1.高齢者雇用のメリットとは
高齢者雇用のメリットはこんなものがあります。
・即戦力になる。
・責任感があり、安心して任せられる。
・比較的低賃金で雇用できる。
・調整力や協調性がある。
・必要な技術や専門知識を持っている。
・仕事を頼みやすい。
数々の職場で様々な経験を積んだ高齢者。気持ちも安定しているから優しいし、確かに仕事を頼みやすいといえますね。
3.どんな仕事をしている?
さて、実際にはどんな仕事をしているのでしょう?下記のような求人が多く、実際に働いている人も多いようです。
3-1.軽作業スタッフ…物流メーカーや通信販売会社などの倉庫や工場で、商品の検品や仕分け、梱包、ラベル貼りを行う。ルーティンワークや雑務中心なので、比較的体力を使わない仕事だとシニア世代の求人は多いようだ。
3-2.フードサービス…飲食店のキッチンやホールの仕事。キッチンスタッフは調理補助、ホールスタッフは接客を担当。ファミリーレストランや居酒屋が多い。
3-3.ビル警備スタッフ…商業施設やオフィスビル、学校や病院など防災・防犯を担う仕事。受付や入退出防災警備の確認を行う。
3-4.コールセンタースタッフ…お客様からの問い合わせ電話に対応する仕事。テレホンオペレーターと呼ばれる。商品やサービスについての問い合わせや注文受付、クレーム対応を行う。服装や髪型の自由度は高く、未経験歓迎の求人もある。
3-5.家事代行サービス…高齢者などの家に行って家事をする仕事。未経験でも始めることができる。保育・医療・食品・介護などの有資格者は大歓迎される。研修時代も充実している。
他には、駐車場管理スタッフ、販売スタッフ、マンション管理員、交通誘導スタッフ、経験があるなら、一般事務や経理事務、総務事務があります。
4.高齢者とインターネット
総務省の調査によると、今や60代の高齢者のほとんどがパソコンもしくはスマホを持ち、その中でも70%がインターネットを利用していると言われています。
4-1.高齢者のインターネットショッピング利用率
下記の表を見て下さい。平成26年度、60代の10人に6人の方がインターネットショッピングをした経験があると言われています。12年前の平成14年ど比べると大きく増加しています。
物を買う側としては、できるだけ早く、安く、買いたいと思うのは当たり前。
インターネットは、そのニーズを汲み取り、これまでの「当たり前」を「消費者の当たり前のニーズ」に持っていってくれました。
今やネットの買い物なしに世の中を生きることなんて考えられなくなりましたね。
高齢者のインターネットショッピング利用率(%) | |||
(単位:倍) | |||
55~ | 60~ | 65歳 | |
59歳 | 64歳 | 以上 | |
平成14年(2002年) | 5.4% | 3.8% | 2.5% |
平成26年(2014年) | 32.0% | 22.0% | 15.0% |
資料:総務省「家計消費状況調査結果」より作成 |
4-2.高齢者とインターネットビジネス
これからは、インターネットを使い、「個人がネットで稼ぐ時代」が加速されていきます。
そして、インターネットを使ったビジネスは、どんどん手軽になってきています。
むしろネットで集客してから、対面で販売するという手法もまだまだ生きていますが、ビジネスの入り口にインターネットを使わないなんて、今後の日本では考えられなくなりました。
そして、インターネットビジネスは、どこでも、誰でも、いつでも、(一度、覚えてしまえば)どんな人でもすることができます。そして、体力は不要です。
これから、インターネットビジネスをされる高齢者はどんどん増えていくと予測されます。
5.まとめ
いかがですか?
まさにアンケートの結果の通り、高齢者もインターネットを利用し、ネットビジネスをする時代がやってきているといえます。
そして、最近では、僕のコンサルに来られる方の中にも、定年後にネットビジネスをしたいとやってくる方が多くみられるようになりました。
以前、開催したeBayプレミアムセミナーにも75歳の方が、最近eBayのアカウント登録からはじめて5点出品して5点とも売れた!
と嬉しそうに話されてました。
こんな生き生きした方が増えると、僕も頑張ろうと思えてきます。ネットビジネスに興味がある人、迷われている方はひとまず相談下さい。