副業がOKになる企業が年々増加しつつある昨今、働き方についての考え方も変化してきています。
そこで、フリーランスと呼ばれる人はどのぐらいいるのでしょうか?
年収も気になりますよね。
そこで、日本のフリーランスの実態調査をクラウドソーシングサイトの大手「ランサーズ」が運営する「THE LANCER」というサイトで公開されています。
少しのぞいてみたいと思います。
1.日本のフリーランス人口は?
2017年3月28日、政府が推進する働き方改革についての実行計画が発表されました。同一労働同一賃金をはじめ、9つの分野で改革を目指す計画です。
2019年度からの実現を目指す働き方改革ですが、その1分野に挙げられたのが『柔軟な働き方』。テレワークの拡大と兼業・副業を推進すると明示されています。
近年では、ロート製薬やヤフー、サイボウズなどが副業を会社として認める方針を発表。大手企業独自の動きだけではなく、国を挙げての副業推進に注目が集まっています。
2017年の調査では、日本人のフリーランス人口は1,122万人という発表がされています。
2016年の調査は1,064万人だったため、17%の増加になります。
また、日本人の総人口が1億2千万人なので、現在日本人の約十人に一人がフリーランスという計算になります。
アメリカでは4人に一人がフリーランスと言われているため、フリーランスの人が増えてきているとはいえ、諸外国に比べるとまだ個人として仕事をするという生活スタイルは浸透しきっていないというのが現状です。
とはいえ、時代の流れなどをみても、今後ますますフリーランスを始めとした個人として仕事をする人が増えてくることでしょう。
2.フリーランスのタイプ
ランサーズの「THE LANCER」の調査によると、フリーランスの働き方の割合は以下のように4つに分かれています。
■副業系 すきまワーカー:41%(常時雇用されているが、副業としてフリーランスの仕事を行うワーカー)
■副業系 パラレルワーカー:25%(雇用形態に関係なく、2社以上の企業と契約ベースで仕事を行うワーカー)
■自由業系 フリーワーカー:5%(特定の勤務先はないが、独立したプロフェッショナルのワーカー)
■自営業系 独立オーナー:29%(個人事業主、法人経営者で一人で経営を行なっているワーカー)
2-1.どんな職種があるの?
・ビジネス系…経営企画、新規事業立ち上げ、マーケティング、カスタマーサポート、人事、経理など。
・コンサルタント・カウンセラー系…経営コンサルタント、セミナー講師、キャリアカウンセラーなど。
・職人・アーティスト系…カメラマン、メイクアップアーティスト、スタイリスト、ネイリスト、調理師。
・IT・クリエイティブ系…エンジニア、プログラマー、イラストレーター、グラフィックデザイナーなど。
・専門職。士業系…公認会計士、弁護士、司法書士、行政書士、弁理士など。
3.フリーランスの労働時間と収入
フリーランスの労働時間と収入を見てみましょう。
フリーランスの年収としては、すきまワーカーの人の平均が60万円、パラレルワーカーとフリーワーカーが120~130万円、独立オーナーの場合は年収350万円となっています。
4.フリーランスの実態
やはり、フリーランスの方は83%の方が自由であると答えています。仕事もフリーランスでない方よりフリーランスの方が満足している人が多いようです。
自由な働き方の障壁については、収入がなかなか安定しないというのは45%と大きく占めています。次から順に、社会的信用を得るのが難しい。仕事がなかなか見つからない。スキルが向上しているのか分からないと続きます。
また、どのようにして仕事を探しているのか?仕事を探す経路については、人脈がトップです。WEBやSNSで告知をする広告宣伝も15%と思いがけない結果になっていますね。
5.まとめ
フリーランスのの満足度はノンフリーランスに比べてかなり高いということが分かりました。
(フリーランスの仕事に対する満足度は56%(ノンフリーランスは36%))
また、満足理由の54%が「自分の能力が生かせている」と感じています。
フリーランスは確実に広がっている副業など柔軟な働き方です。
政府や企業、そして働く人たちの意識が変化することで、今後はますます進んでいくでしょう。
数年後には副業やテレワークという働き方こそが、世の中の主流になっているのかもしれませんね。